ダイアン・レイン主演の映画『ボンジュール・アン』を観てきました。
この映画は『ゴットファーザー』で知られるフランシス・フォード・コッポラ監督の妻、エレノア・コッポラが80歳にして長編映画デビューしたことで話題になっています。
でも、私が注目したのは主人公が同世代ということ。そして主演が52歳のダイアン・レインだということ。
『ボンジュール・アン』は、子供の成長とともに子育てが終わりに近づいた、アラフィフのあなたにオススメしたい映画です。
映画を観たあとの私は、まだ人生終わりじゃないぞ〜って新しいことを始めたい気持ちになってます。
『ボンジュール・アン』のストーリーとは
映画プロデューサーの夫マイケル(アレック・ボールドウィン)の仕事についてカンヌへきた主人公のアン(ダイアン・レイン)。
夫が急遽新作の撮影でブタペストへ行くことになったものの、耳の具合が悪いアンは飛行機に乗るのをやめ、パリの友人のアパートで休むことにします。
空港まで2人を送ってくれた夫の友人ジャック(アルノー・ヴィアール)の車で、アンは一緒にパリへ向かうことになるのですが・・。というのがストーリー。
カンヌからパリまで7時間で着く予定が1泊2日の小旅行になってしまうのですよ。
じつはこの脚本、監督のエレノア・コッポラが、カンヌからパリへフランス人男性と予期せぬ旅をすることになった実体験をもとにして執筆したんですって。
夫以外の男性とドライブ、小旅行・・私にもこんな映画のようなことが起きないかな〜。笑
『ボンジュール・アン』で特に印象的だったところ
登場人物を含め印象的だった観てほしいポイントを、できるだけネタバレしないようご紹介しますね。
美味しいワインと食事
おいしいワインと食事、デザートが次々に出てきます。見ているだけでよだれが出てくる料理の色はもちろん、食事をする場所の光や照明、音。
食べるって人間の感覚をいろんな方向から刺激してくれるものだなぁと改めて思いました。
糖質オフなんて言って、カロリー重視で食べて。それって食事を楽しんでるの?って聞かれたら、なんも言えない。
栄養だけ考えた食事ではなく、食べる行為自体を楽しむことも心の栄養になる。だからたまにはこってりした料理を思いっきり楽しもうって決めました。
でも、必死にダイエット中なら空腹時は避けたほうがいい映画です。私もダイエット後の体重キープに必死なので、フランスの男性とは付き合えないわ。
良かったら私のダイエット記事も見てみます?→きれいに痩せたい!45歳、人生最後のダイエット始まる。
カンヌからパリへ向かう風景
フランスはおろかヨーロッパに行ったことのない私は、映画の中のゆったりとした美しい風景にただうっとりとするばかり。
サント・ヴィクトワール山、プロヴァンス、ラベンダー畑。ローヌ川のほとりで休憩、そしてサントマドレーヌ大聖堂、最後にパリ。
南仏からパリへ車でフランスを移動していくその景色が牧歌的で、私の生まれ育った北海道に似ているかもしれません。北海道の中でも帯広・美瑛・富良野のような風景に似ています。
女性監督だから、女性に響くやさしい感性なんでしょうね。
ゆっくり景色を楽しむ余裕持ってるかな。寄り道や回り道になっちゃうからと、やりたいことを我慢してないかな。
時間がない、忙しいって口ぐせのように言ってるけど、子供に手がかからなくなって自分の時間がずいぶん増えてくるわけです。
その時間をスマホ画面ばかりみてちゃもったいないですよね。
主演のダイアン・レインの品のある魅力
ダイアン・レインと言ったら、銀座ジュエリーマキのCMの印象が強くて。あれ、もしかして知らない世代だったりしますか?
映画の大きなスクリーンで見れば、ダイアンレインの目尻のシワはもちろん、おでこの横ジワだってくっきりわかっちゃいます。
一緒に車でパリへ向かう夫の友人ジャック役のアルノー・ヴィアールだって、前髪が後退していて同じようにおでこにシワもある。
そんな年相応の主人公たちが、自然体で魅力的なんですよ。とくにアンを演じるダイアン・レインがステキなのです。
価値観の違う男性との会話を楽しむ知性、シワを気にしない豊かな表情、品のあるしぐさ。若くない部分を必死で埋めるより、大人の女はこれをめざすべきだと感じました。
「長い間かけて、その事実を直視して恐怖に捉われないようにした」ダイアンは50歳になるリハーサルを心の中でしてきたと語っています。
私もあと3年で50歳ですが、恐怖に捉われるようになるんでしょうか。いまはぜんぜん怖くないんですけどね〜。
『ボンジュール・アン』から私が感じたメッセージ
夫の友人ジャックが、アンにこんな質問をする場面がありました。
「あなたは、まだなんでもできる。これから何がしたいの?」
「あなたは、幸せ?」
私はストレートすぎて固まってしまったけど、あなたは即答できますか?
この映画は50歳前後の私たち世代に「あなたはこれからどんなふうに生きたいの?」というメッセージを伝えたかったのだと私は受けとりました。
人生まだまだステキなことが起こるかもしれない。ステキな男性が手を握ってくれるかもしれない。
人生は1度きり。新しいことを始めたり、違うタイプの人と知り合ったりして自分から新鮮な経験を増やしていこう。
80歳の女性監督エレノア・コッポラは、映画の公式サイトのインタビューの中で、この物語の重要な側面は?と聞かれてこう答えています。
アンは、子供が巣立ち、人生の中間地点にいる。50歳になって、色々と考え込んでいるの。
自分の人生を完璧に満足させることを夫には期待できないし、別の男性にもそれを求めることはできないと気づき始めている。
彼女の幸せは彼女自身に掛かっている。
引用:映画『ボンジュール・アン』監督インタビューより
「しあわせはいつもじぶんのこころがきめる」相田みつをさんも、そう言ってましたっけ。
自分の幸せを追求していいと心から信じること。自分の感じた気持ちを大切にして生きること。
自信を持って人生を楽しんでいこう。とりあえずワインで乾杯しとく?